歯垢と歯石の違いは?

虫歯の原因といえば「歯垢」ですよね。文字通り、歯の垢(アカ)のようなものでデンタルプラークと呼ばれることもあります。おそらく皆さんも小さい頃から、この歯垢という歯の汚れをきちんと落とすよう、ご家族やかかりつけの歯科医に言われてきたことでしょう。

それとは別に、歯石という言葉もよく耳にしますよね。「歯の石」という字面から、何となく歯垢が固まったものかなという認識の方も多いかと思います。そこで歯垢と歯石の違いについて、その成分から歯や歯周組織に与える影響まで詳しく解説します。

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1. 歯垢の特徴

1-1 ネバネバとした白色の物質

歯垢と歯石の違いは?
歯垢は、歯の表面に付着した粘着性のある物質です。

普段はあまりその性質を実感することが少ないかもしれませんが、歯科用の器具などで触れると、糸を引くようにネバネバとしているのが特徴です。

色は基本的に白ですが、普段着色性の強い食品を食べていたり、タバコを吸う習慣などがあったりすると、黄色や褐色を呈していることもあります。このネバネバとした性質は、ブラッシング後に磨き残しがあるかどうかをご自身で判断する指標にもなります。

1-2 1グラムの歯垢に100億以上の細菌が存在する

歯垢の大部分は水で出来ています。具体的には80%が水分で、残りの20%は固形成分と呼ばれるものです。この固形成分の中に虫歯菌が含まれます。その数は、歯垢1グラム当たり100~1000億と言われています。

あまりに大きな数字なので想像がつきにくいところですが、とにかく微量でも歯垢にはとんでもない数の細菌が存在しているということを知っておいてください。

1-3 うがいをするだけでは取り除けない

歯垢と歯石の違いは?
うがいをする習慣は、風邪などの感染症を予防する上でとても大切です。

また、口腔内には唾液や食べかすなどにも虫歯菌が付着していることがあるので、虫歯予防にもある程度効果があるといえます。

ただし、虫歯の元凶となる歯垢は、うがいで落とすことが難しいといえます。なぜなら歯垢はネバネバとした粘着性のある物質だからです。虫歯菌たちはそれを足場にして、歯にしっかりとしがみつこうとするのです。

ですから、歯垢を落としてプラークフリーな状態を保つには、歯ブラシを使ったブラッシングが欠かせません。

1-4 歯垢が付着しやすい人としにくい人がいる

歯垢のつきやすさというのは、人によってかなり違います。毎日一生懸命ブラッシングしているのに、すぐ歯垢がたまる人もいれば、大してブラッシングしていないのに歯垢がたまらず、虫歯になりにくい人もいます。

その違いは、口腔内の環境にあります。最も大きなポイントとなるのは、口腔内のpHです。pHが低いと酸性を意味し、高いとアルカリ性を意味します。歯や歯周組織にとって最も適した環境というのは中性です。

1-5 歯垢は酸性の環境で付着しやすくなる

口腔内が酸性に傾くと、歯垢が歯面に付着しやすくなります。酸性環境は虫歯菌の活動を活性化し、その増殖も促します。

また、歯自体が酸に対して弱い性質を持っているので、酸性環境というのは、とにかく歯に対して悪いことばかりであるということを知っておいてください。

2. 歯石の特徴

2-1 歯垢が石灰化したもの

歯石は、歯垢が時間をかけて固まったものです。歯の石というだけあって、実際に石灰化しています。つまり、リン酸カルシウムやハイドロキシアパタイトといった、歯を硬くしている成分がどんどん付着していきます。

その割合は歯石全体の80%に及び、残り20%も唾液由来のタンパク質などが占めますので、水分はほとんどないといって良いでしょう。この点だけで、ネバネバとした歯垢とは大きく異なりますよね。

2-2 早ければ2日後には石灰化が始まる!?

歯垢と歯石の違いは?
口腔内の状態というのは、人によって大きく異なります。それは唾液の分泌量や歯並びの状態などが影響してきます。

ですから、歯垢が歯石に変わる時間も個々人によって大きくことなります。目安としては2~14日程度で、歯垢の石灰化が始まってきます。

つまり、早い人だと歯垢が付着してから2日後には歯垢が硬くなっていくのです。ちなみに、歯石の状態が安定する時期は8~15日程度と言われています。

そんな歯石は、一度定着すると歯ブラシでは落とせなくなります。石のように硬くなっているので、歯科医師や歯科衛生士が使う器具でなければ、適切に落とすことができなくなりますので要注意です。この点は、歯垢との大きな違いですね。

2-3 歯石のつきやすさを決めている要因とは

歯垢が歯石に変化する時間には個人差があります。上述した通り、早ければ歯垢が付着してから2日後に石灰化が始まる人もいるのです。遅い人では2週間後から石灰化が始まるケースもありますので、この差は大きいですよね。

具体的に何がこれだけの差を生んでいるかというと、最も大きなポイントとなるのは口腔内のpHです。つまり、歯垢のつきやすさを決めている因子と同じになりますが、その値が大きくことなります。

2-4 歯石はアルカリ性の方が付きやすくなる

歯石は、pHが上昇(アルカリ性)することで付着しやすくなります。歯垢はpHが低下し、口腔内が酸性に傾くことで付着しやすくなりますので、全く逆の性質を持っているといえますね。

この点を不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯石がどのように形成されていくかを考えると理解しやすくなるかもしれません。

2-5 歯垢の石灰化はカルシウムやリンが結合することで起こる

歯垢は、唾液中に存在するカルシウムやリンが結合することで硬くなっていきます。その結合力は、pHが上昇することによって高まっていくのです。

口腔内および歯垢のpHがアルカリ性へと傾いていくと、ムチンと呼ばれる物質のカルシウム結合能が増強され、石灰化が進行していきます。これはもともと、歯垢の性質というよりも歯そのものの性質であると言い換えることもできます。

2-6 歯は脱灰と再石灰化を繰り返している

 
歯は酸に弱い性質を持っていると述べましたが、実際、虫歯菌が産生した酸だけでなく、レモンやオレンジのような、単に酸性の強い物質に晒されるだけでも溶けていってしまいます。

ですから、普段食事をしている際にも歯質の脱灰(歯が溶けること)は起こっているのですが、同時に食後、口腔内のpHが上昇することで再石灰化も起こっているのです。これは、歯石が形成される過程と全く同じであるといえます。

3. まとめ

歯垢と歯石の違いは?
このように、歯垢と歯石というのは、一見すると似たもののように見えますが、構成成分や形成されるプロセスが大きくことなります。また、歯垢は主に虫歯の発生を助長し、歯石は歯周病の発生に寄与するという大きな違いがあることも知っておいてください。

いずれにせよ、歯の表面に付着している期間をできるだけ短くすることが重要です。毎日のブラッシングを徹底すれば、歯垢が歯石に変わる前に除去できますし、例え歯石に変わってしまったとしても、定期的に歯科を受診することで歯石を除去することができ、歯周病の発症を抑えることが可能となります。

ハーツデンタルクリニック医療法人社団

ハーツデンタルクリニック医療法人社団

投稿者プロフィール

ハーツデンタルクリニックは、皆さまに寄り添い、皆さまの立場で考え、実行する歯科医院を実現するべく設立しました。皆さまが生涯を通して「食事を楽しみ」「周囲を気にせず笑い」「人生を幸せに暮らすことができるよう」努めております。

■医療法人社団ハーツデンタルクリニック
2010年より千葉県、埼玉県にて開院。
千葉県2医院、埼玉県に1医院を展開。
2010年9月:ハーツデンタルクリニック1号店 西白井にて白井店開院
2014年7月:ハーツデンタルクリニック八千代中央開院 (医療法人社団ハーツデンタルクリニックの分院として開院)
2014年9月:ハーツデンタルクリニック谷塚開院 (医療法人社団ハーツデンタルクリニックの分院として開院)

■院長情報
白井店  院長 永橋克史(ながはしかつし)
もっと「ありがとう」を集めたい。きれいな白い歯が輝く笑顔を見るのは、いいものですよね。歯が健康な人は、イキイキ生きているように見えるもの。人や動物が健康に生きるためには、歯が健康であることが重要です。歯の表面的な治療ではなく、ゲストに満足して帰っていただくために。ゲストから「ありがとう」と言っていただけるように。私たちは、ハーツデンタルクリニックは、コミュニケーションを大切にした診療を心がけています。歯のお悩みやご相談のある方は、是非お気軽にご来院ください。

経歴
1981年城西歯科大学{現 明海大学}卒業
1982年高知県の塩田歯科に勤務。口腔外科を習得。
1985年大阪の芦田歯科に勤務。 歯周外科及び自由診療を学ぶ。
1990年パレットデンタルクリニック(茨城県)に勤務。
2010年ハーツデンタルクリニック開業。
主な研修
1996年スカンジナビアペリオ(歯周病)の権威である岡本浩先生の講習会を受講。
1997年21世紀の咬合医学の川村秋夫先生の講習会に2年間受講。
2000年厚生省認可社団法人日本歯科先端技術研究所にてインプラント100時間コースを受講。
2001年国際歯周病内科学の会員取得。
2006年日本歯科鍼灸教育会より、歯科鍼灸師証を授与。

「痛みや不快な思いで苦しんでいる人を楽にしてあげたい!」「お口のコンプレックスをなくしてあげたい!」そのように考えて日々治療技術の研鑽に取り組んでいます。

院長 緒方 靖(おがた やすし)私やスタッフの治療や対応で患者さんから「ありがとう!」と言われた時に、“人の人生に寄り添える”歯科医師という職業につけて本当に幸せだと感じます。

笑顔で健康であることの幸せは、失ってからはじめて気づくものです。
正しいオーラル習慣を身に付けることが健康の根源であることを地域の皆さまに普及し、

「一生涯、自分の歯で美味しいものを美味しく食べることのできる人生」
「コンプレックスなく自分らしく生きる」

ためのお手伝いをすることが私の役割だと考えています。一人ひとりが患者さんに対して“一番大切な家族として”心から寄り添う気持ち持ちながら診療・サービスに取り組んでまいります。

院長 緒方 靖(おがた やすし)
経歴 1980年3月 日本大学松戸歯学部 卒業
1980年4月 日本大学松戸歯学部 補綴学第一講座 入室
1983年6月 アイデンタルクリニック 非常勤 入職
1985年4月 アイデンタルクリニック 管理開設者に就任
2014年11月 ほたる野歯科第2クリニック 入職
2015年4月 医療法人社団ハーツデンタルクリニック 非常勤 入職
2017年7月 ハーツデンタルクリニック八千代中央 管理者就任

院長:林恒彦(はやし つねひこ)
岐阜歯科大学卒業
大学病院で歯周病治療を専門に診療。
関西を中心に勤務医として経験を重ねる。
開業後、明海大学で博士号を取得するなど研鑽を継続。

ハーツデンタルクリニック設立趣旨 日本の歯科医療をより広く愛される医療へと発展させることによ り、国民の心身の健全性を高めるとともに、我が国の国際社会に おける知の向上に寄与します。 ⇒「歯科医院を元気に!」「日本を元気に!」私達ハーツデンタルクリニックが所在する地域には、たくさんの ゲストが存在します。その中で、ゲストはわざわざ当院を選んで くれたのです。 ゲストが当院を選ぶ際には、様々な葛藤や不安があったはずです。 「今まで通っていた歯医者のほうがいいかなあ・・・」、 「そもそも歯医者に行くのは嫌だなあ・・・」、
そんな中で勇気を振り絞って来院してくれたのです。 そんなゲスト一人ひとりが、 「ハーツデンタルクリニックを選んで良かった。私の選択は間違 いなかった」と、また次もハーツデンタルクリニックにしようと 思える、歯科医療サービスを提供していく、それがハーツメン バーの使命です! ⇒病気での来院ではなく、より美しく。健康になりたいという意識の高いゲストが集まる歯科医院づくりをすすめています。

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